2005-01-01から1年間の記事一覧

幸福追求権

● 意義 憲法13条後段を略した包括的人権。 個別に規定された基本権以外の新しい人権の母体。 第13条 すべて国民は、個人として尊重される。生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公共の福祉に反しない限り、立法その他の国政の上で、最大の…

労働時間&休暇

労働基本法4章 ● 意義 ○労働時間 使用者の作業場の指揮監督下にある時間又は使用者の明示・黙示の指示によりその業務に従事する時間(実労働時間)。 ↑不明な場合等はみなし労働時間 労働時間+休憩時間=拘束時間 ⊃手待時間:使用者の指示があれば作業しな…

青の火車

■ 事例 東京都内の大学に通うAは,最近の体感治安の悪化や少子高齢化の社会状況に目をつけ,ワンコインタクシー会社を設立しようと考えた。このタクシー会社は,乗車・降車をある一定の地域内に限定する代わりに,どれだけ乗っても料金は500円というもので,…

既判力

● 意義 確定裁判による判断事項が後訴裁判所・後訴当事者を拘束する訴訟法上の効力。 ①訴訟物が同一の場合,②先決問題の場合,③矛盾関係の場合,にそれぞれ作用する。 職権調査事項。 終局判決にはあるが,中間判決にはその手続内に限ってしかない。 決定・…

悲喜交々

■ 事例 この冬は例年にない大雪となり,各地で災害が発生した。特に,東北地方のA県のB地方では豪雪被害がひどく,地域のほとんどの家が雪の重さに耐え切れずに倒壊するほどで,この事態はマスメディアを通じて全国に知れ渡っていた。そんなA県のB地方に住む…

財政

● 意義 国家がその任務を行うために必要な財貨を入手・使用・管理する作用(憲法7章,財政法)。 ■ 原則 財政民主主義(83条) :財政に関する最も基本的な原則 民主的コントロール → 予算(歳入・歳出)+決算 租税法律主義(84条) :租税を課すには国民の…

法定地上権

● 意義 同一の所有者の所有に属する土地と建物が,競売(抵当権の実行)によって所有者が分離するに至ったとき,法律上当然に発生する地上権(民法388条)。 ♪趣旨 ♪競落人(新所有者)保護+国家経済 ∵地上権がない場合に建物を取り壊さなくてもよい。 ∵そ…

抵当権(総則)

● 意義 債務者または物上保証人が,債務の担保に供した不動産および権利につき,その使用収益を認めつつも,債務不履行の場合には,その目的物の価格から優先弁済を受けることを内容とする担保物権(民法2編10章)。 ▲ 要件 △抵当権設定契約 要金銭算定 →後…

豆乳シチュー

玉葱・人参・ぶなしめじ・曲がり葱・じゃが芋・コンソメ・ブーケガルニ・水・南部小麦・本葛・豆乳・白味噌 みんな,愛してるよ( ^ - ^)ノY☆Y \(^ー^)

人事異動

■ 配転 ● 意義 職務内容・職務場所の相当長期間に及ぶ従業員の配置の変更。 単なる勤務箇所の変更は配置転換という。 ■ 根拠・限界 使用者には人事権があり,その一環として労働者の職務内容や勤務地を決定する権限(配転権)を見出しうる。そして,それは就…

物権的請求権

● 意義 ある物に対する所有権に基づき,その物に対する妨害を排除・予防・返還などを請求する権利(民法206条+202条1項)。 ♪趣旨 ♪自力救済によらない物権の回復 種類 ・物権的返還請求権 占有(≠担保権など)の返還請求 ・物権的妨害排除請求権 ・物権的…

先取特権

● 意義 法定の特殊債権を有するものが,債務者の財産から優先的に債権の優先弁済を受けることができる法定担保物権(民法2編8章)。 ♪趣旨 ♪公平の原則 ♪政策的配慮 ♪特殊産業の保護 ♪当事者の意思推測 ■ 種類(2節) 一般先取特権(1款) 総財産が目的にな…

司法

● 意義 法規を適用することにより,具体的争訟の解決を図る国家作用(憲法6章,裁判所法)。 司法権は裁判所に属する。 法律上の争訟 具体的争訟=法律上の争訟 第三条 (裁判所の権限) 裁判所は、日本国憲法 に特別の定のある場合を除いて一切の法律上の争…

内閣

● 意義 国の行政権・行政活動を担当する機関(憲法5章,内閣法)。 Œ»sŒ›–@‰º‚Ì“àŠt§“x 首長(ヘッド)=内閣総理大臣と,14人以内(+3まで)の国務大臣からなる(66条1項,内2条2項)。 改造内閣 これら大臣は文民でなければならない(文民条項)。 “àŠt…

国会

● 意義 国民を代表する選挙された議員で構成される,国権の最高機関で,唯一の立法機関(憲法4章)。 ○1:国民の代表機関(43条) :議会は国民代表で構成されるという近代憲法の原則確認。 ?43条1項は「全国民を代表する」とするが具体的にはどういう意味か…

行動派LS生

■ 事案 鹿児島市内の法科大学院で必死に勉強しているXは,期末試験を控えたある日,塩野宏「行政法Ⅱ(新版)」がプレミアムがつくといううわさを聞き,市内の書店に入荷予定の同書をすべて予約購入し,インターネットオークションで転売して一儲けしようと企…

ずんだきんとん

末は法曹,はたまた団子屋か。

北方ジャーナル事件

最大判昭61・6・11百選73 ■ 事実 北海道で発刊されている月刊「北方ジャーナル」は,北海道知事選に立候補予定のYについて名誉毀損的表現を用いて論評を行い,その発売日を控えていた。これを知ったYは,この発売を差し止めるため,仮処分を札幌地裁に申請,…

情報公開制度

● 意義 憲法上の知る権利の実現のため,行政情報の公開等について定めた制度。 http://www8.cao.go.jp/jyouhou/ ♪趣旨 ♪知る権利,およびそれにかかる国民主権への寄与。 沿革 知る権利は抽象的な権利であるため,これを具体化するには法律の制定が必要とな…

政教分離原則

● 意義 国家の宗教的中立性保持のため,国家と宗教の関係を分離する原則(憲法20条3項)。 →信教の自由(同条1項)を背後から支える(制度的保障) ←財政面の裏づけ(89条。宗教上の組織・団体への公金支出禁止) 沿革 昭和20年にGHQから発せられた神道指令…

法の下の平等

人権の内容は,簡単に言えば自由と平等である。日本国憲法において,自由を定めたのが13条の「幸福追求権」であるとすれば,平等を定めたのは14条1項他の「法の下の平等」であると解される。 ● 意義 いろいろな要因による人と人との違いを前提としつつも,法…

風呂吹き大根

寒くなってまいりました。 皆様におかれましては,名の無き物を召し上がりすぎ,お体をお壊しになりませぬよう,ご自愛くださいませ。

証拠法

● 意義 証拠・証明に関する法規の体系。 ○証拠 :要証事実の存否につき,裁判官が判断を下す際の根拠資料。 (要証)事実認定は,証拠による必要がある(317条)。 ×例外 →不要証事実 ・公知の事実 ・法律上推定された事実 事実認定 →裁判官が自由な心証によ…

基本的人権の私人間効力

基本的人権は,対国家との関係において効力を有し,私人間の関係にあっては,私的自治の原則のもと,適用がないと考えるのが通常である。それは,人権が,主に国家権力からの侵害を受け,保障が必要とされた沿革に起因する。しかし,資本主義社会の高度化に…

挙証責任

● 意義 ○形式的挙証責任 :不利益な判断を受けるおそれのある当事者が, これを免れるために行う立証活動の負担。 ○実質的挙証責任 :要件事実の存否が不明であるときに, これによって不利益を受ける当事者の地位。 →検察官が負担する。 ↑ 「疑わしきは被告…

担保責任

● 意義 売買契約において,目的物に瑕疵がある場合に,売主が負う無過失責任(民法3編2章3節2款=560条〜578条)。 権利的に瑕疵がある・・・権利瑕疵担保責任(追奪担保責任) 物的に瑕疵がある・・・瑕疵担保責任 宅建業法,住宅品質確保法に特則。 債務不…

危険負担

● 意義 一方の債務が債務者の責に帰すことができない理由によって毀損した場合に,他の債務の存続をどうするかという問題(民法534〜536条)。 ■ 債権者主義(534条1項) :債権者が危険を負担する場合 特定物の設定・移転を目的とする双務契約に適用される …

契約締結上の過失

契約の締結過程において,詐欺や強迫が行われれば,それらは契約の取消原因になる(96条)。が,これらのように故意ではなく,過失があった場合のことを法は定めていない。契約締結上,明らかに過失があった場合,契約はどうなるのか,また,過失とは具体的…

不動産物権変動

● 意義 不動産物権の発生(得)・消滅(喪)・変更のこと。 ○不動産 :土地およびその定着物(86条1項) ▲ 要件 △意思表示(176条) :意思主義(⇔形式主義) →即,物権変動 :物権行為の独自性否定説(⇔物権行為の独自性肯定説) =物権行為が必ず必要であ…

同時履行の抗弁権

● 意義 相手方の債務の履行までは,自分方の債務の履行を拒むことができる契約の効力(民法533条)。 第五百三十三条 双務契約の当事者の一方は、相手方がその債務の履行を提供するまでは、自己の債務の履行を拒むことができる。ただし、相手方の債務が弁済…