2005-01-01から1ヶ月間の記事一覧

連帯債務

●意義 複数の債務者がそれぞれ独立に債権者に対して同一内容の給付義務を負うが,そのうち1人が弁済すれば,他の債務者も債務を免れるという多数当事者の債務関係(432〜445条)。 概要 ・不可分債務との違い 不可分債務→給付が性質上不可分 ∴当然に各人が債…

詐害行為取消権

●意義 債権者が責任財産の確保のために,債務者が債権者を害することを知って行った法律行為を取り消す権利(424〜426条)。 ♪趣旨 ♪責任財産の保全 概要 「債権者は、債務者が債権者を害することを知ってした法律行為の取消しを裁判所に請求することができ…

幇助犯

●意義 すでに犯意を有する正犯の実行行為を,実行行為以外の行為で容易にすること(62・63条)。 ▲要件 △①正犯を幇助すること 実行を容易にすればよく,有形・無形・物理的・精神的・・・問わない 「男は,やるときはやらねばならぬ」←幇助(大判昭7・6・14…

教唆犯

●意義 人をそそのかして,犯罪を実行させること(61条)。 ⊃間接教唆(2項) ▲要件 △①人を教唆すること 教唆の意思→教唆行為 △②教唆された者が犯罪を実行すること 教唆に“因って”実行すること 単に意思を強固にしただけでは従犯である(大判大6・5・25) ?…

共犯(総説)

●意義 ○最広義 ⊃必要的共犯:集団犯+対向犯 ⊃○広義:任意的共犯 ⊃共同正犯 ⊃○狭義:教唆犯+幇助犯 ?問題点 1)処罰根拠 ?共犯者は正犯ではないのに,なぜ処罰されるのか →正犯ではなくとも,間接的に法益を侵害したからである。 2)従属性 ?正犯が実行…

共同正犯

●意義 2人以上のものが共同意思のもとに,共同して実行行為を行うこと(60条)。 ≠同時犯 ▲要件 1 △共同実行の意思(主観的要件) =共同者全員が仲間の行為を利用・補充して実行する意思 ⊃暗黙の意思 ⊃順次共謀 必ずしも全員が同時に共謀する必要はない A…

刑事系I

事例 新宿のリキッドルームでイベントを見終えた3人の大学生A,B,Cが目的もなげに歩いている。 「Aはずっと一番前にいたね」 「Bはどこ行ってたの?」 「腹減ったなあ」 イベントは午後10時から始まり,終了時刻は翌日午前5時の予定であったが,この3人は途…

罪数論

●意義 犯罪の数の処理。 一罪 ・単純一罪(認識上一罪):1個の構成要件に1回該当 ・評価上一罪:単純一罪が複数存在するが一罪 ・法条競合:一見1個の行為が複数の構成要件に該当するが,構成要件相互の関係で,1個の構成要件にしか該当しない。 ・特別関係…

権利濫用禁止原則

●意義 権利の行使は濫用してはならないという原則(=一般条項)(1条3項)。 概要 そもそもの原始的原則は,「私的自治の原則」から導かれる「権利行使自由の原則」であるが(第1段階),さらに,権利に内在する性質上,害意ある権利行使は許されないという…

信義誠実の原則(信義則)

●意義 ある一定の社会的状況下において,当事者は相手方の信義に従い,誠実に行動すべきであるとする民法の原則(=一般条項)(1条2項)。 概要 “革命”は国家権力が私的関係に介入すべきではないという「私的自治の原則」を確立した(夜警国家)。 私的自治…

定期テストにつき,休み中です(〜20日まで)。

背任罪

●意義 他人のための事務処理者が,図利・加害目的で,任務違背行為をし,財産上の損害を加える罪(刑法247条)。 http://dailynews.yahoo.co.jp/fc/domestic/breach_of_trust/ ♪保護法益 ♪財産管理の信頼 ↑にもとづいて権限範囲を判断 ▲要件 1 △他人のため…