債権法

債務譲渡

● 意義 債務の同一性に変更を加えずに、新債務者に債務を移転する契約。 明文規定はないが、判例・通説が肯認。 営業譲渡等に活用事例。 債務者の意思・債権者の利益への配慮が欠かせない。 ∵引受人の財務力 ○ 免責的債務引受 ●意義 旧債務者が新債務者に債…

将来債権譲渡

?問題点 ?●将来債権譲渡とは ?将来債権譲渡の法的構成 ?▲有効要件 ?▲対抗要件 ?●集合債権譲渡担保 ●将来債権譲渡とは :将来発生する予定の債権の譲渡契約 将来:?=これから来ようとする時。未来。(広辞苑第5版) ・・・将来とは「不確実」である ∴…

債権譲渡

● 意義 債権の同一性を保持しながら,債権を移転することを目的とする契約(民法3編1章4節=466〜473条)。 ○指名債権 :債権者の特定している債権 ♪趣旨 ♪債権流動化 →回収・・・早く現金がほしいなあ →取立・・・怖い人にお願いしよう →弁済・・・債権で弁…

不当利得

●意義 法律上正当な原因がないにもかかわらず,他人の財産・労務から利得を受け,これによってその他人に損害を及ぼした場合の利得(民法3編4章)。 ♪趣旨 ♪形式的正常性と実質的異常性の矛盾調整 正義&公平 ▲要件 △①他人の財産・労務による受益 ⊃積極的利…

事務管理

●意義 他人のために,義務がないのにその事務を管理すること(民法3編3章)。 =準法律行為≠法律行為 ∵事務管理者の意思に,法律上の効果が対応していない =効果は単に結果として与えられるにすぎない ♪趣旨 ♪相互扶助社会の構築 ▲要件 △①他人の事務を管理…

相殺

●意義 債権者と債務者が相互に同種の債権・債務を有する場合に,それらを対等額において消滅させる一方的意思表示(民法3編5節2款)。 相殺する主体の債権を受働債権,される側の債権を受働債権という。 ♪趣旨 ♪1 簡易・便宜性 ∵一方的意思表示(単独行為)…

連帯債務

●意義 複数の債務者がそれぞれ独立に債権者に対して同一内容の給付義務を負うが,そのうち1人が弁済すれば,他の債務者も債務を免れるという多数当事者の債務関係(432〜445条)。 概要 ・不可分債務との違い 不可分債務→給付が性質上不可分 ∴当然に各人が債…

詐害行為取消権

●意義 債権者が責任財産の確保のために,債務者が債権者を害することを知って行った法律行為を取り消す権利(424〜426条)。 ♪趣旨 ♪責任財産の保全 概要 「債権者は、債務者が債権者を害することを知ってした法律行為の取消しを裁判所に請求することができ…

債権者代位権

●意義 債務者が自身の債務者に対する権利を行使しない場合に,債権者がその権利を自己の債権の保全のために,債務者に代わって行使する権利(423条)。 ♪趣旨 ♪責任財産の保全 ▲要件 △金銭債権であること ×例外→転用事例 △債務者が無資力であること ×例外→転…

債務不履行

●意義 債務を負うものが,本旨に従った履行をしないこと(415条)。 ○履行遅滞(412条) :履行が可能なのに,履行期になっても履行をしない。 ○履行不能(415条後段) :契約成立時には履行が可能だったが,そのあとの事由により履行ができない。 ○不完全履…