督促手続

● 意義

債務者が債権者の主張を争わない場合に,債権者に債務名義を取得させる略式手続民事訴訟法7編=382条〜402条)。
条件付請求はできない。
支払給付請求はできる。
代償請求もできる。


▲ 要件

(支払督促の要件)
第三百八十二条  金銭その他の代替物又は有価証券の一定の数量の給付を目的とする請求については、裁判所書記官は、債権者の申立てにより、支払督促を発することができる。ただし、日本において公示送達によらないでこれを送達することができる場合に限る。

▼ 手続

裁判所書記官に支払督促を申し立てる(383条1項)
   ×例外・・・2項
   訴えに関する規定の準用(384条)
   ・記載事項(387条)
   理由がないことが明らかなときは却下(385条1項)
      ↑異議申立ては1週間以内(3項)
   債務者は尋問しない(386条1項)
      (債権者は尋問する)
   ・督促異議(386条2項)
      ≠却下処分に対する異議
      適用であれば通常訴訟に移行(395条)
         →請求の当否が審査される
            @仮執行宣言前(390条)
            @仮執行宣言後(393条)
               →仮執行宣言が相当であれば・・・
                  認可判決
               →仮執行宣言が不相当であれば・・・
                  取消・変更判決


▽支払督促の債務者への送達(388条1項)
   効力発生=送達されたとき(2項)


◆ 効果

◇仮執行宣言発出(391条1項)
   支払督促の送達から2週間後,債権者が仮執行宣言を申し立てたとき
   →確定裁判と同一の効力