相続分

●意義

共同相続人の分け前(民法5編3章2節=900〜905条)。
分ける割合(2分の1)をいう場合,分ける金額(2億円)をいう場合がある。


○指定相続分
   :被相続人の意思によって決定される相続分
法定相続分
   :指定相続分がない場合に,法律の規定により決定される相続分。


■ 指定相続分

  • ▲要件

△自ら,または遺言で相続分を定めるか,または第三者に定めさせること(902条1項)
   遺留分規定に反しても,当然無効ではない
   遺言の解釈が問題


法定相続分

□それぞれの基準(900条各号・901条)
   1)子と配偶者が相続人
      子=1/2 配偶者=1/2
      非嫡出の子=嫡出の子の1/2

「民法900条4号の合憲性」最大決平7・7・5
<整理>
判例が考えるのは,婚姻中に浮気をして子どもを作ったというパターン。では,AとBが一度婚姻したが,離婚して,そのときにAとBに子どもCができ,さらにその後に再婚して,子どもDができた場合を考える。この場合,CはDの半分の法定相続分しか与えられないことになるが・・・

   2)配偶者と直系尊属が相続人
      配偶者=2/3 直系尊属=1/3
   3)配偶者と兄弟姉妹が相続人
      配偶者=3/4 兄弟姉妹=1/4
   4)配偶者がいない
      1/同順位相続人